秋ファッション~今年の新作のトレンドは?
今年の秋ファッションは何が流行るの?
手持ちのアイテムとのコーデを考えて、新しい洋服を買ったりする時には、今年のトレンドも、ちょっと気になりますよね。
そこでここでは、人気ブランドの秋冬コレクションから、今年の秋に流行るコーデの雰囲気やトレンドアイテムなどをピックアップしてまとめています。
また、ネット通販で探して、そのまま買いたい人向けには、各年代にわけて、人気の通販サイトなども紹介してるので、以下をチェックしてみて下さいね。
ではでは、まずは、今年のレディース秋ファッションの全体のトレンドから見ていきましょう。
秋ファッションは「盛りとミックス」がさらに進化!
レディースファッションは、数年前から「究極の普通」と言われたノームコアから一転、よりデコラティブな「盛りとミックス」の時代に向かって動き始めました。
2018年の秋ファッションでは、その動きがさらに加速!
柄やデザインの奔放さ、自由な色使いや素材使いから、オシャレな着こなし方まで…「一概にこれ!」とは言えないほど、いろいろなムーブメントが立ち上がって来ています。
秋コーデのスタイリングとしては、ボヘミアンファッションが少し影を薄め、大人の女性も取り入れやすい英国調のエレガントなスタイリングも登場しています。

★DRIES VAN NOTENサイケデリック
出典:fashion-press.net

★3.1 Phillip Limの甘めエレガンス
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★MIU MIUのカラフルファー
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★Sonia Rykielのソフトアーミー
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★Diorのデニムセットアップ
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★MARC JACOBSの赤コーデ
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レディース秋ファッションの流行柄2018
今年の秋のチェック柄は英国風と、明るめ70年代風
秋ファッションと言えば、毎年のように、その年トレンドの「チェック柄」が浮上して来ますが、この秋、注目なのは、グレーまたは、茶色を基調とした英国チェック柄です。

フェンディの英国チェック柄
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例えば、2018-19年秋冬ウィメンズコレクション、ミラノファッション・ウィークの2日目に登場したフェンディ(FENDI)は、グレーを基調としたブリティッシュチェックに、今年の秋のトレンドカラーの「赤」のレザーブーツを合わせるコーディネートを披露。
大人っぽくシックなグレーと、鮮やかなレッドを組み合わせる「おしゃれな秋コーデ」が新鮮な印象を与えていました。
また、グレンチェックやヘリンボーンといったマニッシュなイギリス風のチェック柄は、2018年の秋ファッションでトレンドの「パワーショルダー」とも相性がいいので、本家、イギリスのロンドンでは、マルベリー(MULBERRY)が採用し、オーバーサイズのパワーショルダーのジャケットやチェスターコートなど、メンズライクで、今年の秋っぽいファッションを披露していました。

マルベリーのオーバーサイズジャケット
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さらに、メンズライクな秋アウターだけじゃなく、英国トラディショナルに、フェミニンなディテールをかけ合わせたスタイルを披露していたのが、フランスはパリのステラ・マッカートニー(STELLA McCARTNEY)です。

ステラ・マッカートニーのチェック柄
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例えば、写真の左は、タッタソールチェックやグラフチェックなど、様々なチェック柄の生地を縫い合わせて、ボディコンシャス風のラインを作った大人可愛いワンピース。
写真の右は、袖は、メンズのジャケットのように太くて長いながらも、身頃は、ウエストシェエイプされて、女性らしいシルエットのミニ丈ワンピースです。
ジャケットはもちろん、ワンピースも、乗馬ジャケットのシルエットのように、美しいラインでウエストが細くなってるのが印象的でした。

クロエの明るいプレイド(格子柄)
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さて、2018年のレディース秋服の「チェック柄」のもう1つの特徴は、90年代のグランジっぽいチェック柄ではなく、70年代の明るいプレイド(格子柄)が多いということ。
典型的なのが、デザイナーのクレア・ワイト・ケラーの最後のショーになったクロエ(Chloe)の色使いです。
写真の左の画像ように、薄いクリーム色とイエロー、ブラウンの組み合わせの明るい色合いのファーストルックから始まり、時には、60年代のサイケデリックにまで踏み込み、色があふれる幻想的なショーでした。
もちろん、シャネルのように、90年代っぽい赤と黒のチェック柄を裏地に使うようなブランドもありましたが、全体的には、カラフルで、明るい70年代風にチェック柄がトレンドになっています。

トリーバーチのプレイドチェック
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ヨーロッパからアメリカに目を移せば、昔の映画から飛び出たようなレトロでクラシカルなチェック柄を投入して来たのが、ニューヨークのトリーバーチ(TORY BURCH)です。
写真の右は、グレー系のプレイドチェックのセットアップに、スポーティーなデザインの青いアウターを羽織る秋コーデ。
アウターの裏地とバッグのプレイドチェック柄が揃ってるのが、お洒落で可愛いですよね。
写真の左は、同じプレイドチェック柄のワイドパンツに、ノルディック柄と水玉を組み合わせたような昔風のハイハイネックニットを合わせるコーディネート。
ショーの終盤には、シルクの刺繍を施したゴージャズなロングドレスも披露されましたが、ボーダー柄ニットにチェック柄スカートを合わせる秋コーデや、ジャガードニットにプリーツスカートを合わせるスタイルなど、カジュアル服で真似しやすいようなコーディネートも登場するので、1940年代~50年代風のレトロな洋服が好きな人は要チェックです。
国内ブランドの秋の新作 チェック柄アイテム
海外のランウェイでのトレンドを受けて、日本国内のレディースファッションブランドからも、英国っぽいチェック柄の新作が続々登場しています。
「カットソーにパンツ」みたいなシンプルな秋コーデでも、ウエストに付けるだけで、今年っぽいおしゃれが出来るグレンチェック柄のコルセットベルト。
SLY(スライ)では、同じ生地のワイドパンツの新作も発売になっているので、セットアップではけば、ハイウエストの着こなしも楽しむことが出来ます。
男性的な英国風チェック柄に、ウエストのリボンで可愛いさをプラスしたAvan Lily(アヴァンリリィ)の新作ワイドパンツ。
メンズライクな色合いですが、ウエストにリボンベルトが付いているので、袖コンシャスなデザインの黒のカットソーなどと好相性です。
2018年の秋の花柄は、装飾主義の牽引役に!
柄と柄をミックスしたり、ジャガードやフリルと組み合わせたり、2018年の秋ファッションでは、ヴィクトリアンテイストの装飾主義が盛り上がって来ましたが、今年の花柄は、レトロなテイストを漂わせた「ゴージャス路線な装飾主義」の牽引役になってます。
ギャザーで多段階に切り替えた花柄のティアードドレスに、スポーティーなブルゾンを合わせるディスクエアードのコーディネート。通常は、スポーティーなデザインのブルゾンを、花柄のアップリケなどで盛りに盛ってるところがポイント。
こちらも、グッチの花柄と花柄を合わせるコーディネート。上下どちらも黒ベースですが、下にはくスカートと、上に着るジャケットでは、花柄の雰囲気を変えています。チャンピオンベルトのようなゴールド飾りのベルトでウエストマーク。頭にはバンダナを巻き、靴は、ヘビ柄のハイヒールブーツで、無地のアイテムが1つもないスタイルになっています。
ハイネックで無地のシンプルなカットソーや、ワンポイントロゴ入りの長袖Tシャツで、フェミニンな秋コーデにしたい時に参考になるトリーバーチのコーディネート。花柄のキャミワンピースをレイヤードで着てますが、オードリーヘップバーンのような髪型も含めて、クラシカルにまとめてるのが今年風です。
国内ブランドの秋の新作 花柄アイテム
今年っぽい花柄が全面にプリントされたリリーブラウンの丸首ニットカーディガン。
前身頃の金のボタンや、裾のスカラップデザインなどが、今シーズンの装飾的な気分を盛り上げます。
同じ花柄でフリル袖のニットワンピースの新作もあります。
10代後半~20代前半の女子に人気のレディースファッションブランド、メリージェニーからは、昔っぽい色合いのシャツワンピースの新作が登場。
シャツワンピなので、前のボタンを全部開ければ、羽織としても着こなせます。
アメカジっぽいデザインが得意なジェイダの花柄ワイドパンツ。
画像のようなマスタードのほか、少しピンクっぽいボルドーや、くすんだ感じのブラックもあります。
いずれのカラーも、Gジャンやスニーカーなどのカジュアルなアイテムと合わせやすそうなポップな色合いです。
秋服のクラシカルブームに乗るならドット柄
今年の秋っぽいクラシカルテイストを簡単に取り入れるならドット柄です。
国内のブランドでは、まだ、あまり追求されてませんが、海外のブランドでは、今までにないような使い方をするドット柄アイテムも出始めています。
大きめのドット柄が可愛いロエベのコーディネート。スカーフのように大きいサイズの蝶ネクタイで首まわりを飾っていますが、ふわりと蝶結びにしたビッグボウの生地まで、同じ水玉模様になってます。
パリのマルジェラは、オーソドックスな水玉ワンピースを異素材とミックスさせて、ストリートテイストをプラスしたようスタイルを披露。膝まであるロングブーツの足首には、太いベルトが巻かれ、手に持った大きめポーチには、サングラスをかけた太陽の可愛いイラストがプリントされています。
ミラノのジョルジオ・アルマーニは、今年の秋ファッションでトレンド素材になっているベルベット生地に、カラフルなドット柄を散りばめたようなワイドパンツと可愛い帽子を披露。ドット柄は、実は、お花のモチーフの刺繍で、スイーツのようなカラフルな色使いがポップな印象を与えています。
国内ブランドの秋の新作 ドット柄アイテム
タックプリーツの入り方が絶妙で、ゆるずるコーデにもピッタリなメルローの新作スカンツ。
普通サイズのポルカドット柄で、定番カラーのブラックやネイビーのほか、今年の秋の流行色のマスタードのカラーもあります。
小さいドット柄で、はくだけでクラシカルな印象になるユナイテッドアローズのレディースワイドパンツ。
ウエストは紐でしめるドローストリング仕様なので、カットソーや秋ニットをトップスインで着れば、カジュアルなハイウエストコーデになります。
また、パンツの生地自体は、さらりとした風合いなので、テーラードジャケットなどの上着と合わせれば、きれいめコーデにもなります。
メンズ服っぽい秋コーデが好きならストライプ柄
夏に続いて、秋冬でも太いストライプ柄のトレンドは継続中。
メンズ服っぽいテイストを、そのまま活かす着こなしのほか、女性らしくスカートで取り入れるコーディネートも登場しています。
陰影をつけたようなオンブレっぽいプリントが新鮮なセリーヌのストライプ柄。袖が長いオーバーサイズシルエットですが、シャツの裾は、ボトムスに入れてシャツインコーデで着こなしています。
ストライプ柄を女性らしく取り入れるなら、ダイアン フォン ファステンバーグのように、カラフルな配色ストライプ柄をスカ^とで取り入れるのがおすすめ。国内ブランドの秋冬の新作でも、マルチカラーストライプ柄は人気で、発売と同時に即完売になるようなアイテムも出てきていいます。
アクネ ストゥディオズのストライプ柄にストライプ柄を合わせるコーディネート。おしゃれ上級者っぽい合わせ方ですが、色の濃さを変えて、色のトーンだけ揃えてやると、異なるピッチの縦縞に縦縞を合わせても、意外に、おしゃれに着こなすことが出来ます。
今年の秋ファッションのニットは、レトロがトレンド
2018年のレディース秋ニットは、レトロな伝統柄に注目!
カラフルな幾何学模様のフェアアイル柄や、北欧っぽいノルディック柄から、昔懐かしいアーガイル柄まで…今風な着こなし方と組み合わせて、昔っぽいニットの柄が復活しています。
おじさんっぽい柄のセーターに、ボーダー配色のニットベストを重ね着して、スニーカーとキャップで、ストリートファッションをミックスしたコーチのコーディネート。
手編み風のセーターの裾に、フリンジ風にストリングス(糸)を絡めて、ハンドクラフト感を高めたソニアリキエルのVネックニット。黒のワンピースとシルバーメタリックなショートブーツで、ストリートミックス。
ジグザグ模様のノルディック柄に、ロエベのロゴを組み合わせ、襟をフリル状に仕上げた可愛いニット。レトロっぽいだけじゃなく、ボトムスに、未来的な幾何学模様モチーフのスカートを合わせているのがコーデのポイントです。
マーク・ジェイコブスの新作は、ぱっと見、昔っぽいダイア柄セーターですが、よく見ると、インターシャ編みで、ブラウン、ピンクベージュ、ゴールドのアーガイルが並んでおり、今年の秋服っぽいゴージャスな雰囲気に仕上がっています。アクセサリーに、ニューヨークのラッパーから着想を得た、ゴールドのチェーンネックレスを組み合わせています。
ケーブル編みや寄せ編みなど、伝統的な地柄に、配色のジャガード編みを組み合わせたマルベリーの新作。普通に着ていると「ぶら袖」になるくらい袖も長く、ビッグシルエットなので、ワイドパンツなどのゆったりボトムスと好相性。ゆるコーデだけれど、スカーフを巻いて、上品に仕上げているのが今年風です。
ナチュラル服っぽい温かみのあるニット

ニットアイテムを使った秋コーデ
ニット素材のアイテムと言えば、昨年は、コートとカーディガンが合体したような「コーディガン」がトレンドになっていましたが、今年の秋冬も引き続き、ニット素材のアイテムのバリエーションは増えています。
写真は、1番左がまとふ(matohu)、左から2番目がハナエモリ マニュスクリ(Hanae Mori manuscrit) 、右から2番目がバイユー(byU)、1番右がコーヘンコーヘン(Coohem)。
ケーブル柄のハイネック、フィッシャーマンズセーター、温かみのあるジャガード柄などなど…東京コレクションでも、ちょっと昔っぽい感じで、ナチュラル服が好きな人が好みそうなデザインが多くなっています。
秋の羽織ものでは、ネイティブアメリカン柄で、袖口と襟にたっぷりとボアが入って、アメリカインディアンが着るようなレトロな雰囲気のニットカーデもあります。
カーディガンも、秋冬では人気のアウターですが、まだ、そんなに寒くない初秋の時期に着る秋アウターとして、30代~40代の大人の女性が「今年の秋、買うべきアイテムリスト」に入れておきたいのがロングジレです。
地柄の寄せ柄でナチュラルファッションっぽい雰囲気を出したロングジレや、ワンピースとしても着られるフロントジップ付きロングジレなど…袖なしのロングアウターは、さまざまなタイプが出て来ています。
昨年のコーディガンのようなニットコートも、今年の秋ファッションでは、丁寧な手編みのノルディック柄の70年代風デザインの新作が出て来ていて、大人っぽいレトロファッションが好きな人の注目を集めています。
機械編みでは、体のラインに合わせた成型編みやホールガーメント、手の込んだものでは、アイディアと縫製の技術がものを言う異素材ミックスなどなど…今年も、今までになかったような進化系ニットが期待できそうです。
コルセット風のウエストベルトコーデ

秋冬のハイウエストスタイル
ベルトでウエストマークしてつくる「ハイウエストスタイル」は、去年の秋ファッションでも流行っていましたが、今季は、もう一歩進んで、秋物コートやワンピースの上に、太いベルトや別布をコルセット風に巻きつける着こなしも登場して来ました。
例えば、イタリアはミラノのコレクションで「プラダ」が、次々とランウェイに登場させたのは、ちょっと不自然過ぎるくらいのコルセットスタイル。
ドレスやワンピースは、もちろんのこと、マニッシュなジャケットやコートの上からも、コルセットのような装飾品を巻きつけて、さらに、その上からベルトを締める秋コーデが披露されました。
ちょっと奇抜な着こなしだけれど、例えば、写真の1番左のように、ニット生地のコルセット飾りの上からベルトを巻くスタイルなら可愛いし、リアルクローズでも真似しやすいような気がしますね。
写真の左から2番目は「ロエベ」がパリで披露した、ウエストと腕の部分に別のファブリックを巻きつけて、より女性らしさを強調したスタイル。
さらに、写真に右から2番目は、同じくパリで「バルマン」が披露した、薄いピンクのミニ丈ワンピースの腰の部分にゴールドのコルセット飾りを付けて、ベージュのサイハイブーツをはくスタイルです。
また、写真の1番右のロンドンの「バーバリー フェブラリー」のように、オールインワンやセットアップ風の洋服を着て、ウエストに太いベルトを巻くコーデも、今年の秋っぽい着こなしになります。
秋冬メガトレンド!進化を続けるファー素材
秋冬のレディースファッションで、ここ数年、ずっと人気が継続中のメガトレンド素材と言えば、ふわもこで、バリエーション豊かなファー素材。
昨年は「ぬいぐるみ」みたいに、体を覆ってしまうようなファーコートが出て来てましたが、今年もシアタープロダクツ(THEATRE PRODUCTS)が、フェイクファーで複雑に体を覆い、まるで宇宙へ行く時の服を思わせるようなシルエットのビッグコートを投入して来ています。(写真1番左)

秋冬のファー素材アイテム
写真の左から2番目は、マイケル・コース(Michael Kors)が、ニューヨークのコレクションで披露したビッグカラーで大人っぽい花柄のファージャケット。
襟はかなり大きいけれど、袖丈が短いので、下に着ている縄柄ニットの袖を出し、さらに、その下から、チェック柄シャツの袖も見せているのが、マイケル・コースっぽい着こなしですよね。
ベストだったり帽子だったり、今までのファー素材アイテムと言うと「小物で脇役」というイメージが強いですが、今年の秋冬のブランドのコレクションでは、主役級のファーアイテムを大胆に秋コーデに取り入れる着こなしの方が目立ちました。
例えば、ミラノのコレクションで、サルヴァトーレ・フェラガモ(Salvatore Ferragamo)が披露したのは、オレンジ、ブルー、黒、ベージュ、ホワイトのファーでジグザグ柄を描いたロングコート(写真の右から2番目)
1920年代~1930年代のシグナルアートをモチーフにしたと言われる印象的な柄とカラーリングは、この秋トレンドになっている「タッキーコーデ」にも通じるような色使いですよね。
一方、パリのコレクションでは、ソニア・リキエル(Sonia Rykiel)が、デニムのショートジャケットの袖をボリュームファーに変えて、狩人(マタギ)っぽいマスキュリンなスタイルを披露していました。
このように、ガーリーファッションにピッタリの毛足の長いファーコートや、ふわふわモコモコのボアコートに加えて、肩、襟、袖口など、体の一部分を強調するようなファー素材アイテムが登場して来ているのが、今季の特徴です。
ファーを使った小物では、秋靴にピッタリのふわふわファー付きサンダルやサボ、ジクザクのボーダー柄になってる配色フェイクファーバッグ、さらには、色違いのエコファーを使ったボリュームのあるストールなどにも要注目です。
本物の革を使ったリアルファーよりも、人工的に作ったエコファーの技術の進化で、ファーアイテムのカラーリングやデザインのバリエーションが、圧倒的に豊かになって来ています。
秋ファッションのアクセントなら、モコモコ感がかわいいファーサンダルやファーブーティ、ファーバッグなどの小物も人気ですが、コーデのメインになるようなアイテムなら、ファーアウターにも注目です。
全面フェイクファーで、いろんな毛が混じっているようなミックスファーのコートに、冬服っぽく袖や襟にワンポイントでファーが使われたかわいいコートから、もじゃもじゃ毛足で動物っぽいコートまで…今までになかったようなファーアウターが登場しています。
ワイドパンツ系の新顔はクロップドパンツ

海外ブランドのクロップドパンツ
ワイドパンツから始まり、ガウチョパンツやスカーチョ、さらには、スカンツまで…。
ゆったりした太いパンツ系は、20代後半~30代の女性を中心にトレンド継続中ですが、今年の秋、さらに、新顔として登場して来たのが、8分丈のクロップドパンツです。
8分丈クロップドパンツを使った着こなしは、写真の1番左のミラノのMSGM(エムエスジーエム)のパンツスタイルのように、靴は、くるぶしが隠れるくらいのショートブーツと合わせたコーデが定番ですが、今年の秋っぽいスタイルにするなら、トレッキングブーツを合わせるのもおすすめです。
シャネルがパリのコレクションで披露していたのは、ランジェリーデザインのパジャマのような上下セットアップで、裾には、フリンジ飾りが付いたクロップドパンツ。(写真左から2番目)
パンツの裾にフリンジが付いていたり、可愛いフリルが付いていたりするクロップドパンツは、海外ブロガーの間でも流行っています。
大人可愛いファッションが好きなアラサー世代が参考にしたいのは、クロエがパリで披露した革素材のスカートのようなガウチョパンツに、シフォン素材で透けるトップスを合わせたフェミニンなスタイル。(写真右から2番目)
スカンツやスカーチョのようなボトムスが気に入ってる人なら、秋ファッションには、革やベルベットなど、素材を変えて、ブーツを合わせるコーデに挑戦してみてもいいかもしれませんね。
かっこいい大人女子ファッションにハマりそうなスキニーパンツ系でも、今季は、クロップド丈のタイプが登場して来ています。
カルヴェンがパリのプレタポルテコレクションのファーストルックに持ってきたのが、8分丈スキニークロップドパンツに、裏地がボアのレザージャケットを羽織ったスタイル。
70年代っぽいコーディネートですが、インナーで着ているストライプ柄シャツの胸の部分に、ピンクや赤の可愛いアクセサリーを飾っているのが、今年らしさを感じさせます。
まだ、少し暑い夏の頃からでも、秋色を先取りで、取り入れることが出来るのがシューズです。
2018年のレディースシューズでは、スエード、ベロア、ファーなど、カラフルな素材のバリエーショが一気に増加。
リップに合わせて赤いミュールを選んだり、チークに合わせてピンクのファー付きパンプスを選んだり…洋服だけじゃなく、季節のメイクに合わせて、色を選べるくらいにカラフルシューズが増えて来ました。
ロング丈に飽きたらミニスカート

海外ブランドのミニスカート
出典:elle.co.jp
20代後半~30代の女性が注目の秋トレンドがクロップドパンツとしたら、10代~20代前半の女子が注目の今年の秋トレンドは、意外に、ミニスカートです。
膝上20cmはあるフレアのミニスカートを生脚ではくスタイルや、マイクロミニ丈の台形スカートにサイハイブーツを合わせるスタイルなどなど…ブランドの秋冬コレクションでも、ミニ丈スカートを使ったコーデが数多く登場していました。
例えば、フレアシルエットのミニスカートで印象的だったのが、エンポリオ・アルマーニが、ミラノのオートクチュールコレクションでお披露目した、ポップな柄のミニスカート。
全体的に黒ベースの服が多かったのですが、ポップでカラフルな柄が入り、暗くはない印象で、スカートもマイクロミニから、マイクロではないミニまで、いろいろなデザインのものが登場していました。
ニューヨークのコーチも、ファーストルックから、ボトムスは、ミニ丈のスカートを使ったスタイルを連発。
今年の秋のスポーツファッションのお手本になりそうなワッペン付きブルゾンに台形スカートを合わせるスタイルから、写真左から2番目のようなジャガード柄ニットにスタッズ付きミニスカートを合わせるスタイルまで、見ているだけで楽しくなってくるような可愛い秋コーデが、次々と登場していました。
スポーティと言えば、2シーズン目を迎えたパリのクレージュのコレクションも、スポーツコーデが多かったのですが、途中で、写真右から2番目のようなミニスカートを使った一連のコーデを披露し、ヘルシーセクシーなスタイルを提案していました。
ロンドンでは、秋冬プレタポルテコレクションで、マルケスアルメイダが、写真1番右のようなアシンメトリーデザインのミニ丈ワンピースを披露。
左右非対称のアシンメトリーデザインだと、ミニ丈でも、子供っぽくならないので、大人可愛い服が好きなら、アシンメトリーデザインにするか、レース柄やシースルー素材のロングスカートをレイヤードではくのもアリかな、って思いました。
70年代、80年代、90年代のミックスコーデ
昨年は、1960年代~1970年代への回帰と言うことで、ボヘミアンファッションやヒッピーファッションっぽいテイストがトレンドに浮上して来ましたよね。
ボヘっぽいコーデは、今年もトレンド継続中なんですが、ミレニアル世代と呼ばれる10代~20代の女の子たちの間では、7O年代のデビット・ボウイ風の洋服や、80年代のマドンナ風のコーデ、さらには、90年代のグランジロックっぽいアイテムを自由に混ぜたような着こなしも話題になっています。

秋トレンド 70年代風コーデ
例えば、ライダースジャケットをドレス仕立てにして、太腿まで大きくスリットを入れたような斬新なガールズバイカースタイルからスタートしたモスキーノ(MOSCHINO)のファッションショーでは、80年代の不良を思わせるテイストと、女性らしいフェミニンなテイストが合体したようなスタイルが数多く披露されていました(写真1番左)
一方、ショート丈のジャケットをシルバーやゴールドのビジューで飾り、ボトムスにはクロップドパンツを合わせる…というクラシカルな王子様スタイルを、ミラノのコレクションのファーストルックに持って来たのが、ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)です。
ボーイッシュと言うよりは、女性らしさもミックスした「ハンサムスタイル」で、セカンドルック以降も、全体的に、古いヨーロッパの絵本の世界から飛び出したようなスタイルが多くなっています。
現代で言うと「ゆめわいい」に通じる色や柄の使い方もあるので、ファンシーなテイストが好きな人は、チェックしてみて下さいね。
パンク、ロックなどのハードなストリート感ときれいめファッションをミックスさせたようなコーディネートが多かったのが、ニュヨークのアレキサンダー ワン(ALEXANDER WANG)です。
80年代後半~90年代前半のクラブシーンで着られていたような洋服に、どこか、上品でエレガントな雰囲気を持つアイテムを合わせる…など、相反するものを、上手に組み合わせるミックスコーデのお手本になりそうなスタイルを数多く見せてくれていました(写真右から2番目)
そして、90年代のグランジファッションを、オートクチュールに昇華させたようなスタイルを、次々と披露していたのが、エディ・スリマンの去就が取り沙汰されているサンローラン(SAINT LAURENT)です。
スマリンの得意なロックファッションと、イヴ・サンローランへのオマージュのようなオートクチュール品質が合体し、これまた、今どきのミックスコーデっぽいスタイルを連発させていました。
春ファッションからブレイクし始めていたヴィンテージファッションが、秋ファッションでは、ついに、メイントレンドに!
コブラン柄や花柄に、ベロアやコーデュロイなどの昔っぽさを感じさせる素材のアイテムなどなど…簡単にヴィンテージを取り入れられる新作が続々登場しています。
70年代ブームの中で浮上して来たのが、ボヘミアンテイストのファッションアイテム。
あまりにやり過ぎると、民族衣装っぽくなってしまうので、なるべく、さりげなく簡単に使えるボヘアイテムをピックアップしてみました。
最新のレディース秋服でも、スポーティーコーデの盛り上がりは継続中!
ラグジュアリー、ストリート、フェミンなど…さまざまテイスト、デザイン、生地とミックスされて、さらにバリエーション豊かになって来ています。
ゆったりとしたビッグサイズのシルエットは、このところのレディースファッションのトレンドになってますよね~。
今季は、そのスタイルを継承しながらも、さらに、大人っぽいエレガントさを加えたようなスタイルも登場して来ています。
いろんな服を重ねて、絶妙なバランスを作り上げる「レイヤード」は、今年の秋のレディースファッションでも、トレンドの1つになっています。
様々なパターンのレイヤードがありますが、その中でも、いちばん簡単にコーデに取り入れられそうなのが「ハイネックのレイヤード」です。
ヴィンテージな花柄、豹柄、ストライプ柄など
ギンガムチェック、タータンチェック、グレンチェックなどなど…。
昨年は、ちょっと「レトロな雰囲気のチェック柄」がトレンドでしたが、今年の秋服では、ヴィンテージなテイストが、花柄、ストライプ柄、豹柄など…いろんなタイプの柄物に波及しています。

柄物はヴィンテージっぽいのがトレンド
出典:ww.elle.co.jp
例えば、ニューヨークのコレクションで、カレン・ウォーカー(KAREN WALKER)が披露したのは、ボヘミアンブームのテイストを受け継ぎながらも、大人っぽく落ち着いた色合いのレトロフラワーワンピース(写真1番左)
カレン・ウォーカーのようなパープル系だけじゃなく、ブラックやボルドー、ブラウンなどをベースに、古着にありそうなヴィンテージ感覚あふれる花柄ワンピースは、日本国内のポピュラーブランドの秋冬展示会でも多く見られました。
また、今シーズン、柄アイテムで特筆すべきなのは、パリで、ドリス・ヴァン・ノッテン(DRIES VAN NOTEN)が披露したような主役級のレオパード柄。
豹柄と言えば、バッグやポーチ、財布など、ここ数年は「小物で取り入れる」っていう方が普通でしたが、今年の秋は、豹柄のミニスカートやワイドパンツ、ロングコートなど「メインのアイテムを豹柄にする秋コーデ」が復活しています。
さらに、タッキーファッションなどの流れもあってか、ボーダー柄やストライプ柄も、今年の秋冬では、ミラノで、サルヴァトーレ・フェラガモ(SALVATORE FERRAGAMO)が披露したようなカラフルで太いラインがトレンドになっています(写真右から2番目)
オフィスで着るセットアップやパンツスーツには派手すぎですが、スポーティーな秋コーデを組む時には「太めライン」のアイテムを探してみるのもいいかもしれません。
今年の秋冬ファッションの柄物のレトロなテイストは、おばあちゃんの家にあったようなクッションの柄だったり、テーブルクロスの柄だったりが、キーワードになってますが、その象徴とも言えるのが、ミュウミュウ(MIU MIU)がパリで提案した「ゴブラン織り」のロングスカートとショートジャケットです(写真1番右)
この流れを受けて、国内ブランドでも、ゴブラン柄のビスチェやスカート、中世の絵画のような大きな花柄が刺繍で入ったカーディガンやブルゾンなど…ヴィンテージ感にあふれた新作を数多く投入して来ています。
今年の秋ファッションのトレンドカラーは?
春夏ファッションで注目されることの多いピンクですが、パリを中心に海外のハイブランドの秋冬コレクションでは、ワントーンに近いピンクコーデが目立ちました。

今年の秋のピンクコーデ
出典:www.fashion-press.net
写真の1番左は、ステラ・マッカートニー(STELLA McCARTNEY)のフリル付きオールインワン、左から2番目がシャネル(CHANEL)のフリンジ付きワンピース、右から2番目がカルヴェンの(CARVEN)グレイッシュピンクのワントーンコーデ、1番右がボス(BOSS)の黒のアクセントが入った鮮やかなピンクのドレスワンピです。
優しいペールトーン系ピンクから、青みがかったモーブピンク、さらには、蛍光色っぽいフューシャピンクまで、バリエーションも豊富で、甘めピンクと言うよりも、パワフル系のピンクが揃っているのが、今シーズンの特徴です。
一方、秋らしいこっくりカラーに目を向けると、赤みのあるブラウン、濃い目のワインカラーのようなボルドー、ちょっとだけくすみのあるようなマスタード、ミリタリーなミックスコーデによく合うカーキなど…全体的に、レトロな雰囲気を感じさせる色がトレンドになっています。

秋ファッションのトレンドカラー
ブラウンやマスタードは、ベルベット、スエード、ベロアといった秋ファッションで流行りの素材との相性もよく、カーキの場合は、ミュウミュウがレザージャケットやレザーコートとして登場させていました。
(写真の1番左はステラ・マッカートニー、左から2番目と3番目はクロエ、写真の1番右はミュウミュウ)
また、ウインターパステルなど、秋冬のパステルカラーが当たり前になる中、今年の秋ファッションでは、グレーを少し混ぜた感じのグレイッシュトーンの色合いも注目されています。

今年の秋のグレイッシュトーン
写真は左から、ミラノのトッズ(TOD‘ S)、パリのセリーヌ(CELINE)、ニュヨークのマイケル・コース(MICHAEL KORS)、そして、1番右の画像が、同じくニュヨークの3.1フィリップ・リム(3.1 PHILLIP LIM)です。
秋冬ファッションで、パープルやサックスは珍しい感じですが、重たいコーデにしたくない時は、良さそうですよね。
特に、パープルは、色のトーンが多彩なので、ネイビーと同じように、バリエーション豊かなコーディネートを組むことが可能です。
グリーン系では、オリーブやモスグリーンなど、深緑に近い感じのちょっとくすんだグリーンに注目。
白や黒などのベーシックカラーに加えて、今年トレンドカラーになっているマスタードとも相性のいい色なので、オリーブのワンドパンツにマスタードのオフタートルニットを合わせて「旬な色コーデ」にするのもいいかもしれません。